細胞質硫酸転移酵素に関する研究

 研究室の最も大きな研究の柱は、細胞質の硫酸転移酵素に関する網羅的解析研究です。対象としている生物は、ヒト、マウス、ゼブラフィッシュそして植物のシロイヌナズナです。ほとんどの遺伝子をクローニングし、組換え酵素を作製し、それらの諸性質を明らかにしています。一般的に哺乳動物のこれらの酵素は、薬物・異物等の低分子化合物の解毒代謝・排出のための第2相反応として働いています。解熱剤であるアセトアミノフェンの硫酸化反応を下図に示しました。また、生体内で重要なステロイドホルモンを始めとする内因性生理活性物質の濃度や機能を調節していることがわかりました。
 「硫酸化」に関する研究は、水光教授が留学時のノーベル賞学者故リップマン教授(CoAの発見、ATPの高エネルギー結合を解明)から与えられた研究テーマで、米国トレド大学のLiu教授と共同で研究を展開しています。 SULT、硫酸転移酵素
図.アセトアミノフェンの硫酸化

inserted by FC2 system